ニッチユーザーの不定期日記

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また新たな伝説へ(過去作に思いを馳せながらサガスカーレットグレイス進行中)

いよいよ、サガシリーズの新作。「サガスカーレットグレイス」が発売された。

 

以前、オーケストラコンサートに行った記事を書いたが、スクウェア・エニックスが誇る様々なRPGの中でも異彩を放つ「サガシリーズ」。

 

第一作、ゲームボーイで発売された「魔界塔士Sa・ga」から、RPGのシステムの基本の一つであるレベルシステムを排し、プレイヤーが選ぶ種族によって成長方法が異なるなど、一風変わったシステムだった。

 

スーパーファミコンで発売された「ロマンシング・サガ」では、サガシリーズの代名詞となったフリーシナリオシステムを導入。それまでのRPGのように、イベントクリアを積み重ねて進めていくのではなく、イベントの成否によって、違ったストーリー展開を見せるなど、選んだキャラクターや、イベントの関わり方によって違った物語になる。そのため、一度だけではなく、二度三度とやり込むことで味が出てくるゲーム設計となっている。

 

プレイステーションで発売された「サガ・フロンティア」では、特定の技や順番でキャラクターたちが一斉に攻撃する「連携」が導入。連携が発動する際は、技名が組み合わさるのも特徴だ。例えば、「マルチウェイ」+「なで斬り」+「なで斬り」が連携になると、「マルチなでなで」など、思わぬ珍名になるのも面白いシステムだった。

 

プレイステーション2で発売された「アンリミテッド・サガ」は、それまでのRPGと違い、パーティー内で行動力を消費して、割り振るシステムを導入。例えば、5人が戦闘中に行える行動力が5回分ある。5人が1回ずつ行動してもいいし、1人が5回行動してもいい。パーティー内で自由に割り振って行動を決めることができる。また、リールシステムという特殊なシステムがあった。行動を決定するとルーレットのようなものが回転し、止まった目によって技や術の威力が変わるようになっている。

さらに声優によるキャラクターボイスが導入。音楽と合わせて非常に臨場感のある仕上がりになっている。

「アンリミテッド・サガ」は、特に実験的なシステムが多かったため、一際異彩を放っていた作品と言えよう。

 

特に人気の高かった初代「ロマンシング・サガ」は、プレイステーション2でフルリメイクされ、「ロマンシング・サガ~ミンストレルソング~」として発売された。キャラクターデザインも一新し、ここまで発売された「サガシリーズ」の様々なシステムや技術を取り込み、ほぼ新作と言っていいほど、まったく別のゲームになった。

サガシリーズの特徴の一つとして、ゲームでは描かれていない様々な裏設定が作られている。「ロマンシング・サガ」にも様々な裏設定があったのだが、「ミンストレルソング」では、旧作で描かれなかった部分を補完し、より深みのあるストーリーに仕上がっている。

 

ミンストレルソング」が発売されたのが2005年。

サガシリーズはぱったりと作られなくなった。ソーシャルゲームブラウザゲームなど違った形で展開はしていたが、待望されながらもコンシューマでの発売情報はいつになっても出てこない。プロデューサーである河津氏は、メディア媒体に登場するたび、「仕込みはしています」と語っていたが、ようやっと2016年末に新作が発売された。

 

「サガスカーレットグレイス」は、新たなシステム、「フリーワールド」と「タイムライン」が導入された。

街、ダンジョンといった概念が存在しない「フリーワールド」は、常にマップ上でストーリーが進行し、選択肢によってマップが変容するシステムとなっている。マップ上に描かれている城、ダンジョンなどは接触すると中で起こるイベントのみが表示され、移動は存在しない。敵もシンボルエンカウントで、接触しても戦うか無視するかは自由に選べる。

「タイムライン」は、戦闘中の行動順があらかじめ表示されており、戦闘開始と同時に与えられる行動値を使い、攻撃や技を選択。強力な攻撃ほど行動値が高いので、行動できる人数が少なくなる。行動値、「タイムライン」の行動順を参考に、有利に戦闘を進めるよう行動決定を行う。

 

プレイしてみた所感としては、相変わらずの尖ったシステムでプレイヤーを翻弄してくるなと思った。イベントやフィールド上の拠点、敵シンボルなど、全て任意に選択できるため、時間に急かされないゲームである。その代わり、システムに慣れるまでに結構な時間がかかる。また、戦闘の時間が長尺で、最低でも1戦闘に3分以上はかかるのではないだろうか。効率的に戦術を組もうとすると、もっと時間がかかる。

ビジュアル面や、ストーリーよりもシステムをじっくりと味わう作りは、非常にサガシリーズらしいな、という印象だが、今の若い世代からは賛否がありそうな印象だ。とにかく、序盤からシステムをきちっと理解しないと、簡単に戦闘不能になってしまう。

また、今回は武器、防具について「購入する」という概念が存在しない。敵を倒すことで獲得できる「素材」を集め、鍛冶屋にいって武器、防具をパワーアップしてもらい、武器のランクを上げていくシステムだ。序盤は特にこの素材集めでいろいろ苦労している。

今回は点在する街もあくまで一つのイベントスポットという形で、街の中に入っても、会話イベントと鍛冶屋があるぐらいで、特定のイベントでもなければ、本当に何もないのだ。

 

自分は、4人の主人公の中で、武家貴族の娘で勝気なお嬢様、「ウルピナ」を選択しゲームを進めているのだが、システムを理解していない性なのか、2つ目のマップでエリア移動の邪魔をしているモンスターが強すぎて勝てない。

ゲームの進行としては普通にやってるつもりだが、自分も気づかぬうちに、ぬるいゲームの海に浸かっていたようだ。とにかく頭を使わされるゲームだ。

まだ、序盤も序盤だと思うが、果たしてどれくらいのボリュームになるのか。幸い、携帯ゲーム機であるPSVITAのゲームなので、移動中などにちまちまやりながら進めていこうと思う。

 

これ、4人の主人公全員やったらどれだけ時間かかるんだろうか…。