電源不要の知的遊戯(ボードゲーム「カタンの開拓者たち」が楽しい)
最近、地元の友人たちとの集まりでボードゲーム「カタンの開拓者」がプチ流行している。
元々、地元の友人たちはTRPGをやるために集まっていたメンツだった。TRPGとはなんぞや、とまた説明すると長くするので省くが、いわゆる本体にソフトを入れて遊ぶビデオゲームではなく、電源を使わずに遊ぶ会話を使ったゲームである。
ここ最近、それぞれのスケジュールが合いづらく人数があまり集まれないこと、またシナリオを作る時間がないことなどで、がっつりTRPGをやる環境が作りづらくなってきたのだ。
まぁ、多くて月1回ぐらいとはいえ、アラフォー過ぎた独身のオッサンたちが、土日に5~6人集まって、膝を突き合わせて一日サイコロとルールブックを眺めていられた環境がある意味、レアケースなのだが。
そんな訳で、少ない人数でも遊べるボードゲームを久々にやろうということで、発売から20年の超ロングセラーゲーム「カタンの開拓者たち」を久々にやりはじめたのだが、すっかりハマってしまった。
「カタンの開拓者たち」は、1995年に発売されたドイツのボードゲームである。プレイヤーたちは、未開の島「カタン島」に入植してきた開拓者となり、それぞれが現地から様々な資源を手に入れ、開拓地村の建設、都市化、街道の延長などを行うことでポイントを稼ぎ、最初に目標ポイントを達成したプレイヤーが勝者となる。
元々ドイツではボードゲーム製作において、盛んな動きを見せており、その中でも「カタンの開拓者たち」は傑作と呼ばれている。全世界20か国以上で翻訳され、大会も行われるなど、世界的にもポピュラーなボードゲームとなった。
1.絶妙なゲームバランス
初心者と経験者では、戦略の良し悪しがわかっている分、多少の不利は仕方ないものの、ゲームの進行で重要なのはサイコロによって決定される資源の有無。ビギナーズラックでゲームがひっくり返るなど、経験者でも油断できない絶妙なゲームバランスとなっている。
2.数回プレイすれば、理解できる簡単なルール
何度かゲーム経験すれば、どう動くと自分に有利に進められるのか、相手のヘイトを上げずに足止めするにはどうすればいいかなど、動き方わかるようになってくる。経験が浅い人でも、しっかりゲームメイクできるようになるので、誰でも1位になる可能性があるのだ。ゲームに勝つのが一番の目標ではあるが、トップ争いに食い込みながら、自分の状況からいかにゲームメイクできるかを考える面白さも魅力的な点だ。
3.やればやるほど多くが深い中毒性
慣れてくると、1手先、2手先の動きを考えるようになり、それぞれのプレイヤーが相手がやりたいことも見えてくるため、大接戦になることが多い。ダイスによる運要素が絡んでくるものの、やりこむほどに様々な勝ちパターンや、立ち回りができるようになるため、負けず嫌いが集まると何度もやってしまう中毒性がある。
やればやるほど、このゲームを作ったデザイナーは天才的だと思わせるほど、シンプルなのに完成度が高い。わかりやすいながらも奥深い戦略要素と、ゲームバランスでゲームの度にドラマティックな展開となり、ついつい何度もやりたくなってしまうゲームである。
今のところ、仲間内での勝負は「カタンの開拓者たち」の持ち主である友人が、頭一つ出ている感じだが、そのほかは、それぞれ勝率は似たようなところで、今後も白熱したゲーム展開が予想される。
自分たちがメインで遊んでいるTRPGの新刊発売までは、しばらくカタン三昧となりそうだ。